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代表取締役
佐藤 文弘


ビーフラットの佐藤 文弘です。よろしくお願いします。

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  1. 「マルディグラ」でビステッカをいただく
  2. 「楽」(名古屋・錦) とりの味噌鍋
  3. ディック・フランシス「祝宴」(早川書房)

2008年02月25日

「マルディグラ」でビステッカをいただく

MardiGra.jpg


2月中旬、小雪の舞う宵。
友人と誘い合わせて銀座8丁目、並木通りにあるフレンチビストロ「マルティグラ」に行った。

以前から雑誌などで「お肉の美味しい店」ということで紹介されていて、
一度食べてみたいと思っていた店である。

お多幸横のせまい階段を降り、小体でシンプルな内装のお店に入る。
カンバンが小さく上の方にかかっているだけなので、うっかりすると見過ごしてしまうだろう。

マルディグラは英語でいうと”Fat Tuesday"。
ニューオーリンズの謝肉祭のことだそうだ。
オーナーシェフの和知徹さん(「ひらまつ」で10年仕事をされていたとのこと)が
ニューオーリンズを気に入ってつけた名前です。

この店の料理はフレンチといっても三ツ星レストランのものとは趣が全く異なる。
写真のように無骨、というか質実剛健というか、男性的な料理なのである。
精妙さとかではなくて、素材の味をダイレクトに味わう料理である。

席に着くと、まずフォカッチャとスペインオムレツが出る。
それでビールを1杯いただく。ビールはハートランドの生である。
前菜は(写真左上から)
・リエット
・香草の爆弾
・モッツァレラチーズ
・生ハム盛り合わせ
・ホワイトアスパラガス
・イカの墨煮
・鱈のブランタード
の7種類をいただいた。(右下はフォカッチャ)
hors_d%27oeuvre.jpg

どれも素材のおいしさを生かしたおいしい皿々であった。

リエットはフランスの郷土料理、ポークのパテである。
ちょっと小学校の給食で出たコンビーフに似て、懐かしい感じがした。
モッツァレラはとてもクリーミィでフレッシュオリーブオイルとよく合って、
うん、おいしい。
ホワイトアスパラはおいしいけれど、「山の上」で天ぷらにしたものの方が
私は好きです。

ワインは店の方のお勧めで、「ヴィラ・ドノラティコ2004」をいただいた。
Villa_Donoratico.jpg

いわゆる、スーパートスカーナで、
(カベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロ25%、カベルネ・フラン10%)
いまやまったく手が出ない値段になってしまった「サッシカイア」「オルネライア」に
匹敵するワインとのこと。いただくと、まことにおっしゃる通りで、
大お値打ちのワインである。特にメイン料理との相性は最高であった。

さて、メインディッシュは
二戸短角牛のビステッカ 1Kg(4-6人前)
(写真をクリックすると大きな画像になります)

bistekka.jpg


ビステッカとは、イタリア トスカーナ地方の名物料理で、
指2本分の厚さの牛肉ステーキのこと。
大きな肉を香草と合わせてオーブンとグリルで仕上げた豪快な料理である。

bistekka2.jpg

二戸短角牛の特徴は、赤身と脂身がきれいに分離していて、
赤身本来のおいしさを味わえる。
今回いただいたのはサーロインで、
平たく言えば極厚の赤身のサーロインステーキということ。

松阪牛はサシが入っていて、舌で切れるくらい非常に柔らかいのだか、
この肉は結構かみごたえがある。
決して固いわけではないが、噛むほどに肉の味が出てくる。
これが本来のステーキの醍醐味であろう。

写真ではわかりにくいかもしれないが、一切れがかなり大きく、
4人で食べてちょうどよいくらいだった。

一昨年ニューヨークで、昔会社員をしていた頃の大先輩Gさんに
「ピータールーガー」というニューヨークで一番のステーキハウスへ
連れて行っていただいた。
その味を彷彿とさせる味といって良い。
それにしても、ステーキは赤身に限る。

・・・ということで、「おいしい肉」という目的でマルティグラに行ったのだが、
十分満足のいく結果だった。
お値段もほどほどで、「銀座」「ステーキ」というキーワードからは
信じられないリーズナブルなものであった。

この店はカップルでデート、という店ではない。
気のおけない友人たちと、少なくとも4人以上で出かける店である。
お値打ちでおいしいワインもそろっており、ワイン好きにもおすすめできる。

*/---------------------- Shop Data-----------------------/*

  「マルディグラ」 フレンチビストロ
  
  東京都港区銀座8-6-19
  電話 03-5568-0222
  定休日 日曜
  営業時間 18時~24時
  
  ※必ず予約をしてお出かけください。

*/-------------------------------------------------------/*

2008年02月05日

「楽」(名古屋・錦) とりの味噌鍋

raku.jpg
名古屋名物といえば昔から鳥(名古屋コーチン)料理
ということになっているが、
他地方からお客様が来られた時に
自信を持ってご案内できる良い店はなかなかない。

先週金曜日に訪問した「楽(らく)」は名古屋の鳥料理の
名店中の名店である。
名古屋コーチンのおいしさを心から堪能できる。
楽にはお品書きはない。
鳥の味噌鍋のコース(突き出し、名古屋コーチンの霜降り、鍋、デザート)
のみの営業である。

楽は昭和40年代に先代の女将(初代)が、
ご主人が亡くなって息子さん(今の女将の兄)が
店(名料亭「香楽」・主税町)を継いだ時、
隠居所として独立して創ったのが始まりという。
鳥の味噌鍋はもっとも香楽の名物料理だそうだ。

私が初めて楽で食事をしたのは
昭和52年、大学を卒業してサラリーマンになってまもなく
上司に連れて来てもらった時である。
名古屋生まれの名古屋育ちと言っても
名古屋コーチンなど口に入る訳もなく、
初めての体験であった。

名古屋の家庭では昔は大晦日は鳥のひきずり(好き焼き)と
相場が決まっていて、私の子供の頃は
家でもよく食べたものです。
(味付けは醤油と砂糖)
だんだん世の中が豊かになてきて
いつのまにか鳥が牛肉になったようですが。
しかし、楽の鳥鍋は好き焼きではない。
鶏肉を鳥のスープの中に秘伝の味噌だれをといた
いわば味噌スープの中で軽く煮ていただく。
八丁味噌をお砂糖やその他秘伝の?を混ぜて作ったお味噌が
鶏肉やねぎと大変相性が良く、
ほんのりとした甘さに八丁味噌の味と香りが絡んで
美味しい名古屋コーチンがさらに絶品の味となる。
この味噌だれを直接生ねぎにつけていただくと
最高のつまみになる。

コーチンを味噌でいただくのはこの店の専売特許で
以前はこの店だけのものであった。
最近はまねをして出す店もある様だが
この店の秘伝の味には達していないという。

楽で驚いたのは鳥料理の美味しさもさることながら
先代の女将さんの話す名古屋弁が
あまりに上品で、感動した。
東京で学生時代を送って、隠れ名古屋で
名古屋弁に引け目を感じていたが、
名古屋弁が京都弁に匹敵する上品さだと実感して感動したのである。
私の母より少し年上であったが
お若い頃はさぞ美人だったと思わせる品の良い方であった。
その女将が作ってくれる鍋は更に美味しいものになる。
raku-okami.jpg
お店は昔、待合いだったところを買ったのだそうで、
錦の真ん中にあって閑静で上等なつくりのお座敷で
ゆったりと料理を楽しめる。

鍋のことを言っておかなければならない。
戦前香楽は住吉町にあった。
空襲の時にこの鍋を地中に埋めて逃げたのだそうだ。
鉄の鋳物だと思われるが、分厚くて大変重いものだ。
さすが老舗は道具が違う。
raku-nabe.jpg

味噌の調合は板長さんも知らない。
先代の女将から今の女将のみに伝えられた。
従業員が皆帰った後、こっそりと作るという。
raku-miso.jpg

さて料理であるが、突き出しは別として
初めに霜降りが出る。
鶏のささ身をさっと湯を通して表面だけ白くしたもの、
勿論中は生である。
これを生姜醤油をつけていただく。
柔らかい中に噛みごたえがあり、噛むと何とも言えないコクを感じる。
さしみでも臭みなどは全くなく、
味わいのある一品である。
raku-ryouri.jpg

次はとり鍋である。
鍋をガスコンロにかけ、温まったらとりの脂身で油を塗る。
そこへ鳥のスープを入れ、秘伝の味噌を適量入れる。
そして鶏肉やねぎなどを入れ、火が通った物から順にいただく。
火を通しすぎない方が良い。
鶏肉がほかほかでジューシー。
噛めば肉汁が出る。
八丁味噌の渋みと砂糖の甘さが名古屋コーチンのコクを一段と引き立てる。
最高の美味しさである。
ネギも美味しい。
お肉やネギを食べ終わった後にきしめんを入れる。
raku-misonabe.jpg
きしめんがしっかりだしの出た味噌のスープに絡まって
絶妙の味となる。
それをたきたてのごはんの上にのせていただく。
ご飯に味噌が絡まってこれがまたうまい。
最後にデザートで苺が出た。

名古屋人でまだ行った事のない方、名古屋の鳥料理に関心のある方は
ぜひ一度は味わうべき名品、名店であると思う。
尚、本家筋に当たる香楽でもほぼ同じものがいただけるとのことだが
私はまだ行ったことはありません。

この店、ネットで検索してもどこにも出てこないので
知る人ぞ知る名店なのでしょうか。
冬場は予約が取りにくい店なので
敢えてブログで紹介しない方が良いのかもしれません。
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楽 (らく)  <鳥料理店>
TEL:052-951-1125
名古屋市中区錦3-9-29

2008年02月04日

ディック・フランシス「祝宴」(早川書房)

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ディック・フランシスの推理小説をまだ読んだことのない人は
大変幸せである。
なぜなら、今から全41巻になる珠玉の競馬シリーズを
心から堪能できるからである。

「祝宴」は昨年末に日本語訳が出版された。
41冊目の競馬シリーズである。
期待に違わぬ手堅い内容で、楽しめた。
フランシスの小説はあまり沢山人が死ぬことはないが
今回は、食中毒事件に続く競馬場での爆破テロによって
大勢が亡くなるところから始まる。
主人公の人気レストランののシェフ、マックス・モアトンが
自らの汚名をすすぐために、様々な困難を乗り越えて
めでたしめでたしとなる。
シリーズ物といっても、全体のつながりは数冊を除いてないので
この話から読み始めても全く問題はない。
ディック・フランシスの略歴、作品の概要については
様々なサイトで公開されているので
検索して見て下さい。

このシリーズはミステリーのジャンルの中では
冒険小説に分類されると思う。
イギリスの冒険小説と言えば、
アリステアマクリーン、ジャック・ヒギンズが代表的だが、
その流れに属する。
競馬シリーズと言っても、直接競馬について書いたものではなく、
物語のどこかに競馬に関する事がかなり大きくだったり
ほんの少しだったり扱われている為に
このシリーズ名となった。
ただ、この競馬に関することが物語の中で
大いなる隠し味となっていることは確かである。
41冊中どれがベストとは言いにくいが
あまり駄作のない作家で、
シリーズが書き続けられても高い水準を維持している。

第一作目は1962年「本命」。
それからほぼ毎年1冊、2000年「勝利」まで出版されてきたが
2000年に出版のパートナーである妻が亡くなって
一度引退した。
しかし、2006年に6年ぶりに今度は息子さんをパートナーにして
シリーズを再開した。(2006年「再起」)
「祝宴」は復帰2作目である。

私は多分1980年頃から、つまり19作目「反射」の頃から
同時代的にこのシリーズを読み始め、
毎年暮れの出版を楽しみに過ごしてきた。
この正月も「祝宴」を読んで
幸せな気分に浸ったのであった。
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